『にかほ市』「この段々になった水路はいったい何?」にかほ市象潟町で偶然見つけた上郷の温水路群。鳥海山の冷たい雪解け水を温める、先人の知恵に驚きました
山形・庄内観光のスタートは、由利本荘市での朝ラーから。お腹を満たしたところで、次に向かったのは山形県……ではなく、にかほ市象潟町(笑)
向かった先は「上郷の温水路群」です。以前、近くにある人気ラーメン店「湯の台食堂」さんへお邪魔した時に、この場所を発見しました。


その時に目に入ったのが、段々になった水路がいくつも連続している不思議な光景。「何の施設なんだろう?」その時はそう思ったことを覚えています。今回、改めて立ち寄ってみることにしました。
上郷の温水路群とは、鳥海山の雪解け水を農業用水として利用するために造られた水路です。鳥海山から流れてくる雪解け水は豊富なのですが、夏でも水温が10℃前後と非常に冷たく、そのままでは稲作に適さないという問題がありました。そこで考えられたのが「温水路」。水路の幅を広く、水深を浅くし、さらにたくさんの段差を設けることで、水をゆっくり流しながら太陽の熱を受けやすくし、水温を上げるという仕組みです。
最初の温水路が造られたのは昭和2年。その後、長岡・大森・水岡・小滝・象潟の5本の温水路が整備され、総延長は約6kmにもなります。しかも、当時は今のような建設機械がない時代。地域の人々がスコップや鍬などを使い、人力で工事を進めたそうです。
こうして見てみると、最初に「何だろう?」と思ったあの段々の水路が、実は米づくりを支えるための重要な施設だったことが分かります。しかも、これは単なる農業用水路ではありません。2003年には土木学会選奨土木遺産にも認定された、貴重な近代土木遺産なんです。



現地には案内看板や標柱も設置されていて、温水路の仕組みや歴史を知ることができます。水が流れる様子を眺めながら、改めて考えてみると……
鳥海山の雪解け水が冷たい。 → そのままでは米が育ちにくい。 → ならば、水路を工夫して水を温めてしまおう!
いや~、先人の知恵って本当にすごいですね。当時の人々が、地域の農業を守るために知恵を出し合い、長い年月をかけて造り上げたものが、今も実際に農業用水として役立っている。そう考えると、何気なく流れている水にも、長い歴史が詰まっているように感じます。
案内看板や標柱と一緒に撮影できる場所もあり、ちょっとした観光スポット、撮影スポットとして立ち寄るのもおすすめです。
さて、上郷の温水路群で先人の知恵に感心したところで、今度こそ山形県庄内地方へ向かうとしましょう。庄内遠足、まだまだ始まったばかりです!


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