『横手市』現存する内蔵で最も新しいといわれる「山吉肥料店」 職人技が集結した豪華な蔵と、今も息づく暮らしに感動しました
増田の内蔵巡りで訪れた「山吉肥料店」 家人であるガイドさんのお話によると、現存する増田の内蔵の中では最も新しい時代に建てられた蔵といわれています。
新しいからこそ、それまで培われてきた蔵づくりの技術が惜しみなく注ぎ込まれ、まさに「集大成」ともいえる造りになっています。


まず目を引くのは、重厚な蔵の扉。扉は何層にも重ねられた五段構造となっており、高い防火性や防犯性を備えています。
さらに柱には上質な木材が使われ、柱の間隔も狭く配置されているため、建物全体の強度を高めるとともに、堂々とした美しさも感じられます。


蔵の入口を守る「鞘(さや)」と呼ばれる覆いも見事で、雨や雪から扉を守るだけでなく、装飾としても大変美しく仕上げられていました。
細部まで職人の技術とこだわりが詰まった内蔵は、見れば見るほど見応えがあります。



そして驚いたのは、この建物が現在も実際に生活の場として使われていることです。
歴史ある建物が、今も人々の暮らしの中で大切に受け継がれていることに、深い感動を覚えました。

間にも面白いエピソードがあります。
コンクリートを打設した直後、まだ固まる前に猫が歩いてしまい、その足跡が今も残っているそうです。思わず探してしまう、微笑ましい見どころの一つでした。





建物の脇を流れる水路も風情があり、静かな町並みに心が癒やされます。
さらに奥へ進むと、肥料や自家製味噌の保管に使われていた外蔵があり、当時の暮らしぶりを感じることができます。
その先には趣のある離れや立派な裏門もあり、屋敷全体を見学すると、その規模の大きさに驚かされます。
なお、この離れには昭和天皇がお立ち寄りになったと伝えられていますが、公的な資料で確認できる情報は見当たりませんでした。地域に伝わるエピソードとして紹介されているため、ガイドさんのお話とあわせて楽しむのも、この見学の魅力の一つだと感じました。


同じ「内蔵」といっても、それぞれに異なる歴史や建築の工夫があります。
ガイドさんの説明を聞きながら巡ることで、その違いがより深く理解でき、増田の町の奥深さを改めて実感しました。
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