『美郷町』なぜ水がピッタリ10方向に分かれるのか?思わず立ち止まった美郷町の不思議な円型施設
美郷町ラベンダー園を後にし、次に向かったのは六郷東根地区にある「関田円型分水口」です。
観光ガイドなどで大きく紹介される場所ではありませんが、実は令和6年に国登録有形文化財に指定された貴重な歴史的建造物。久々に訪問してみました。


この施設が造られた背景には、水不足との長い戦いがありました。
大正から昭和にかけて異常気象による干ばつがたびたび発生し、農業用水の確保が大きな課題となっていたそうです。その解決策として整備され、昭和13年に完成したのが、この関田円型分水口です。



施設の仕組みも実に興味深いもの。
丸子川から取り入れた水をサイフォンの原理で吸い上げ、円型の施設中央から噴き上げるように流し込みます。そして周囲に設けられた180個の孔(オリフィス)を通じて、水利権や受益面積に基づき、10か所へ正確に分配する仕組みになっています。
実際に見てみると、その構造に思わず感心してしまいます。
中央から湧き出る水、周囲の孔から勢いよく流れ出す水、そして各方面へ送り出される水路。それぞれが見事に機能しており、「どうやってこんな仕組みを考えたんだろう」と、つい長時間眺めてしまいました。


派手な観光施設ではありませんが、先人たちの知恵と技術が詰まった貴重な土木遺産。水が当たり前に使える現代だからこそ、そのありがたさも感じさせてくれる場所です。
しかも、このタイプの円形分水施設は秋田県内では唯一とのこと。
美郷町を訪れた際は、ラベンダー園や名水スポットとあわせて立ち寄ってみてはいかがでしょうか。歴史好きの方はもちろん、珍しい建造物や土木施設が好きな方にもおすすめの穴場スポットですよ。
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