『山形市』山形市の高台に現れる“ウユニ塩湖”? 山形芸術工科大学の人工池とアート空間で、心ほどける夕暮れ散歩。奇跡のリフレクションを求めて。

山形ツアーの夕食前、ちょっと一息入れたくなる時間帯。そんなとき、私たちの「定番コース」になりつつあるのが、山形市の高台にある『山形芸術工科大学』です。

目的は、大学敷地内にある人工池を見に行くこと。数年前、SNSで「山形のウユニ塩湖」と話題になって以来、夕暮れ時のリフレクションを求めて足を運ぶようになりました。

あのボリビアの絶景地「ウユニ塩湖」にちなんで名付けられたこの場所、タイミングさえ合えば、夕陽が鏡のように人工池に映りこむ幻想的な光景が広がるのだとか。

……が、実は私、まだ一度もその“奇跡の瞬間”を見たことがないんです(笑)それでもつい立ち寄りたくなるのは、ここがただの大学構内ではないからです。

芸術系の大学だけあって、まず校舎や景観がどこを切り取っても美しい。木々に囲まれた敷地の中に、デザイン性あふれる建物、そして点在するアート作品たち。「学びの場」というよりも、まるで一つの野外美術館を歩いているような感覚になります。

目的の人工池も静かに水をたたえ、そこに佇む彫刻や舞台のような構造物が不思議な調和を醸し出しています。とくにお気に入りは、池の一角に設けられた能舞台風のステージと、人工池から流れ落ちる水しぶき。その水が光を受けてキラキラと反射し、どこか涼やかで清らかな雰囲気を漂わせています。

芸術の場にふさわしい、静けさと創造性の共存する空間。夕陽が見られなくても、ここに来るだけで気持ちがリセットされるような、そんな特別な時間を過ごせるのです。

「今回は夕陽が見られるかも?」と毎回小さな期待を抱きつつ、結局それはまた次回に持ち越し。でも、それもまた旅の楽しみ。何度でも通いたくなる理由が、ここにはちゃんとあります。
次こそは、あの「ウユニ塩湖」のような一瞬に立ち会えますように。そう願いながら、そろそろ今夜のメインディッシュへと足を向けたのでした。

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